ガンダムコミック大全 >> 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 U.C.0079+α
(左から、単行本第1巻、トリビュート版)
OVA「第08MS小隊」の監督を手がけた飯田馬之介によって執筆されるコミカライズ。流れはほぼ原作と同じだが、以前にガンダムエースで連載されていた飯田馬之介よるコミック『機動戦士ガンダム 宇宙のイシュタム』においてシロー・アマダも登場していたため、若干その続編としてもストーリー展開が行われている。また「U.C.0079+α」のタイトルにある通り、エピソードや登場キャラクターが多少追加される等、原作アニメからも若干変更がされている。
2007年に「第08MS小隊 5.1ch DVD-BOX」がリリースされるにあたり、プロモーションをかねてガンダムエースに連載が開始された。それまでのガンダムの各アニメシリーズには、必ずコミック作品が存在していたが、第08MS小隊にはそれまでコミック存在していたかったため、本作が実質初のコミカライズとなる。(1996年に発行されたムック「08小隊戦記(1)」には藤原ひさしによるコミック「第1.5話 新隊長の着任」が存在していたが、あくまで短編であった)
当初のストーリーの進み具合はスローペースながらも、綿密で丁寧な描写と原作アニメでは描かれなかった設定なども多数盛り込んでおり、読者からは高評価を得ていた。
しかしながら飯田馬之介氏本人のブログ('08 4/28付け)によると、「本誌人気投票では常時5位以内に入っているのだが単行本の売り上げが悪いため打ち切り決定」「編集部は続けたい意向で頑張って盾になってくれたのだが数字しか見ない上層部が「決定」したらしい」「2巻かかって6話までしか進んでいないマンガをあと6回で終わらせねばならぬ」と心情が吐露されており、それ以降の連載では原作アニメをハイスピードでなぞっただけの展開となってしまい、ガンダムエース09年1月号をもって惜しまれつつも連載が終了した。
その後、飯田馬之介氏2010年11月に他界した。本作品は、惜しくも遺作コミックとなってしまった。
2011年6月には、飯田馬之介監督の遺作となった映画「トワノクオン」公開を記念して4冊の単行本を1冊にし、さらにガンダムエーススペシャルに掲載された4コマ「第08MS小隊 U.C.0079+α2」を追加収録した単行本「第08MS小隊 U.C.0079+α Tribute」が発行された。
※各話の間には、連載時も掲載されていた設定解説「+αワールドへようこそ!!」も収録されている。第1巻には、設定解説「+αワールドへようこそ!!」第1回〜第4回を収録。第2巻巻末には、設定解説「+αワールドへようこそ!!」第5回〜第9回を収録。
※第3巻巻末には、設定解説「+αワールドへようこそ!!」第10回〜第13回と、ハイコンプロ設定画ギャラリーを収録。
※「Tribute」には、ガンダムエーススペシャルに掲載された4コマ「第08MS小隊 U.C.0079+α2」が追加収録されている。さらには川元利浩の追悼コメントを収録。「外伝」の他、単行本に掲載されたミニイラストも巻末に収録されている。ただし、設定解説「+αワールドへようこそ!!」は未収録となっている。
飯田馬之介関連作品はこちら
飯田馬之介 - Wikipedia
飯田馬之介 - 公式サイト
機動戦士ガンダム 第08MS小隊 - Wikipedia
機動戦士ガンダム 第08MS小隊 - 公式サイト