ガンダムコミック大全 >> 1990年代後半 >> 機動戦士Vガンダム外伝
(左:旧版/右:新装版)
謎の超巨大密閉コロニーでウッソと出合った木星じいさんことグレイ・ストーク、その目的とは…。
本編である「Vガンダム」のアニメ放映終盤に「少年キッズ」(角川書店発行の少年エースの別冊増刊、しかし結局1度の発行のみで廃刊)に掲載されたVガンダム外伝読み切り作品の単行本化。あの「機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス」の長谷川裕一が描くVガンダムの世界。他の長谷川ガンダムと同じく、ニュータイプをテーマに独自のスケールを持つ物語が紡がれる。長谷川節全開で送るもう一つの物語。
本作品の発表当時、アニメ本編ではウッソはV2ガンダムに乗っていたのだが、本外伝のストーリー上、年表的にはVダッシュに乗っているだろうということで作品中でもVダッシュが登場している。その代わり、紺色に塗られたV2が登場するのだが…(後の「クロスボーンガンダム」にも、紺色に塗られたハリソン大尉用F91が登場し人気を博したが、その前身がここでも見られる)。なお、本コミックスには「逆襲のギガンティス」も同時収録している(ギガンティスの方がページ数的には多いのだが…)。
「V外伝」および「ギガンティス」ともに公式なストーリーではないのだが、あくまでその解釈のひとつとして楽しめる作品となっている。ウッソは行方不明時、こんな事件に遭遇していたのでは…? ジュドーは木星圏に旅立った後、こんな事件に巻き込まれていたのでは…? 設定・史実に忠実なガンダムコミックだけでは世界観はいつか破錠してしまう。それをコミックというある程度自由のきくエンタテインメント手論として、そこで単純な少年コミックとして楽しめる作品と仕上げている長谷川祐一はさすがといったころ。
この2作の後、ガンダムコミックのオリジナル作品として初めて富野由悠季が原作を担当した「機動戦士クロスボーンガンダム」が、長谷川祐一により描かれることとなる。
2012年には「機動戦士Vガンダム プロジェクト・エクソダス」を改題された新装版コミックスが発行された。新装版では巻中の設定解説に、新たな設定なども追加されてる。
「機動戦士Vガンダム プロジェクト・エクソダス」は2020年1月15日に電子版の配信が開始された。
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単行本化に際し、文中での超巨大密閉コロニーの名称が「ダンディライオン」に変更されている。
機動戦士Vガンダム外伝 - Wikipedia
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